八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 映画:白磁の人

Oct 09, 2012

映画:白磁の人

  今日は映画「白磁の人」を見てきました。浅川伯教(のりたか)・巧(たくみ)兄弟は、明治時代半ばに今の北杜市高根町に生まれ、日本の植民地統治下の朝鮮半島に渡り朝鮮工芸の美に魅せられ研究した人です。弟の林業技師・浅川巧さんは「自然法に帰す」という信念に基づき、多くの山林の緑化復元を進めながら、現地の人々を理解しようと努め、私財を費やして貧しい子どもたちが学校に通えるよう尽力した人でもあり、40歳という若さで韓国の地で生涯を終えた後も、韓国の地に眠りつづけ、忘憂里(マンウリ)の巧さんのお墓は、ほとんどの日本人が知ることが無かったのですが、巧さんが働いていた林業試験場の職員やそのご家族など韓国の人々が守りつづけてくれていたそうです。
 10月28日にはポレポレクラブで「浅川兄弟の道を歩く」ウォークイベントを開催さするする予定です。先 日行った下見ウォークで歩いたゆかりの地を重ね、幼い頃から神社の杉の苗を移植したり、樫の木を植え、近隣の人にも分けていたという説明を思い起こして映画を観ていました。下見で訪ねた時、この神社の境内には、今も杉種が発芽して小さな苗が沢山生えていました。きっとこれを移植したのかな?なんて。こんなところからも、のちに韓国の山林緑化復元に尽力した巧さんの片鱗が伺えます。
浅川伯教・巧兄弟
北杜市でも撮影が行われ、映画の始まりは北杜市にある「やまなしの木」の大写しから。そんなわけで、北杜市や山梨県内でも色々なところで上映されたのですが、私たちは見に行けなくて、今回は風路さんの案内で塩尻の小さな古い映画館まで見に行きました。昔懐かしい映画館です。私たち6人だけの貸しきりで始まりましたが、終わって振り返ると一人他の方がいました。こんな映画館がまだあるんだと・・・笑って帰ってきましたが、この
東座の歴史と“FROM EAST 上映会”のモットーを知りかなり感動しました。ちょっと離れているけれど、名画が上映されるときは見に行き、応援したい気持ちになりました。風路さん、行くときには誘ってね。