八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 元気を出しましょう!!

Mar 14, 2011

元気を出しましょう!!

 映画「祝の島」を見てきました。席はなるべくドアーの近くで、照明などが落下して来たらバックで頭を覆って出ようとシミュレーションしておきました。
 舞台は瀬戸内海に浮かぶ山口県上関町祝島。 岩山で真水も少なく、坂道だらけで、台風の直撃を受けやすい過酷な条件の島ですが、出てきた石を根気よく積んで棚田を作ったり、風よけを作ったりし、海からの恵みに感謝して、人々は助け合い、寄り添って生きています。
 1982年、島の対岸4kmに原子力発電所の建設計画が持ち上がった時以来28年間反対を続けていいます。今はもう皆さんかなりのご高齢ですが、今だ「海と山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」 と言う気持ちを貫き通しています。
 映画は長閑な島の生活を映し、人と人とのふれあいに触れ、反対運動さえユーモラスに(だからこそ続けてこられたのでしょうが)さえ見えます。
でもかいま見えるメッセージは強烈です。「命をかけて守ったことがあるか!!」という叫び。
そして今、祝島の人々はテレビで、現実に起こってしまった事故をどんな風に見ているのでしょう?

 帰ってくると計画停電の情報が入りました。
光に満ちた街、オール電化の住宅が進んでいる今、経済を沈降させない程度に企業に節電を求め、一般家庭がどの程度節電をしたら原発が無くても間に合うのでしょうか?また間に合わないのなら、原発以外にどんな手段があるのか・・・私は今それが本当に知りたいです。

 映画の後、在宅緩和ケア医内藤いづみ先生と監督の纐纈(はなぶさ)あやさんとの対談がありました。この対談中、内藤先生のお話に2度大きな拍手が起こりました。一度目は甲府から長坂に来るまでも不必要なほど立派な道路がいっぱいでした。でもこれからは必要のない道路は止めて、そのすべての予算を被災地の復興に当てましょうとおっしゃったときです。本当にそうです。中部横断自動車道(長坂〜八千穂)もいりません。そして先生には、今、テレビに映る日本地図が患者さんの身体に見えるとのと。被災地が病んでいるところなら、病んでいない部分の状態を整えて、患者さんの全体の体調を整えていくのと同じで、今、私たち被害のない所に住んでいる人達が落ち込んでいないで、元気になって被災地の方々を支えましょうとおっしゃったとき、また拍手が起こりました。
 本当ですね!!私も悲惨なニュースを見てばかりで、これからどうなるのだろう?原発が爆発したらどうなるのだろう?と気持ちが落ち込むばかりでした。
心は被災者の方々に寄せて、私たちはその方達の分まで気持ちを明るく持って、希望を持ってこの事態に向き合わなくてはいけませんね。
 明日から第三グループになっている北杜市も計画停電に入ります。それ以外の時も節電に努め、ほんのほんの少しですが痛みを分かち合い、改めて電気の大切さを考えて見たいものです。
この未曾有の事態で、政府も与野党一丸となって国のことを考えて欲しいですし、国民も心をひとつにして(祝島の人々のように)また明るい日本が来ることを信じていきたいですね。
本当に今日は映画、対談に行けて良かったです。