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2011.02.27(日)

カッパドキア 1日目

 シルクロードの通商路・キャラバンサライに寄りながらカッパドキアへ。キャラバンサライとは、ペルシア語で「隊商宿」の意味。隊商のための取り引きや宿泊施設を指します。カイセリ近くの スルタンハヌの キャラヴァンサライ。ここの入り口は彫刻が素晴らしく、立派です。  カッパドキアに近づくほどお天気が良くなり、青い空に真っ白な雲がいくつも浮かんでいます。途中の周りの山にはまだ雪が残っているのに、今までで一番暖かいのです。
今日からアナトリア地方の高地なので、極寒の地とみんな厚着をしてきましたが、コートを脱いで観光です。

 カッパドキア(Cappadocia「美しい馬の地」)は、標高1000メートルを超えるアナトリア高原中央部に巨岩、奇岩が林立する台地です。キノコや煙突のような形の奇岩が林立し、巨岩がそびえる景観はまさに自然の驚異です。この不思議な風景は、標高約4000mのエルジェス火山や、ハッサン火山から降り積もった火山灰や玄武岩が凝灰岩となって堆積し、軟らかい凝灰岩が浸食を受けやすく、柔らかい地層が侵食されて堅い地層が上に残りこの様な景観が生み出されました。 この景観が広がる地域は南北50q、東西30kmにも及ぶそうで、ここへ来る前の私の想像を遙かに超えるものでした。
 人間が住み始めたのは紀元前8000年-7000年以上前といわれ、紀元前1900年頃のヒッタイト時代にはすでに交易で栄えていたそうです。その後、ペルシャ人、ローマ人、ゴート族などの侵入を経てビザンチン帝国の領国となりました。3世紀半ば、ローマ帝国の弾圧を逃れたキリスト教の修道士たちが、岩をくり抜いて住むようになりました。今見学できる住居や教会は6世紀頃、アラブ人から逃れたキリスト教信徒たちが造ったものです。
 初めに着いたのは鳩の谷。左には要塞を囲むように積み木のような住居が並ぶウチヒサールが見え、谷を隔てた岩山に沢山の鳩の巣があり、ここの糞を集めて肥料にするそうです。
 この後トルコ絨毯の組合へ行きました。絨毯は家で織る人、この様な組合で織る人がいて、組合で織る人には食事も提供されるそうです。トルコの女性は子供の頃から絨毯を織り始め、嫁入り道具として3枚は絨毯を持参しらしいのですが、今は結婚を決めた国中の人が生産高の高いこの地方で新居用の絨毯を買うそうです。
今回は高そうなトルコ絨毯を買う予定はなく、トルコ絨毯の事も余り調べてもいません。でも次々素敵な絨毯を並べられ、3人が一緒に気に入ってしまい、とうとうお買い上げ。
 この後は洞窟レストランで豆料理と鱒料理のランチ。ここのマスは身がしまっていて、オリーブオイルで焼いたものですが美味しかったです。テーブルもベンチ状のノイスもすべて岩をくり抜いてできていました。柔らかくて彫りやすいのでしょうか。
 その後はカイマクル地下都市に入ります。地下8階で、かって14000人の人を収容した巨大都市です。
狭く低い通路で繋がれた居室や厨房、倉庫、ワイナリー、そして小さな空気口や深い深い井戸。公開は4階までですが、通り抜けるまでに何度頭をぶつけたことか。出てきたときには屈めていた腰も痛くなっていました。一番規模の大きいデリンクユ地下都市には、なんと4万人が暮らし、こことの距離は9kmですが、地下トンネルで繋がっているそうです。
 こうした洞窟住居はイスラム人が攻めてきた時だけ避難する場で、貯蔵庫に保存した食料を食べてすごしたそうですが、半年や1年になることもあったそうですから並大抵のことではありません。やはりキリスト教を捨てたくないという思いが耐えさせたのでしょう。
   



 カイマクル地下都市を出た後はフォトポイント・スリーシスターズ。ウルギュップにあり、スリムな岩に小さな頭を載せた三姉妹岩です。地震国トルコです。あの岩が落ちたら恐いなー。

 次はユルギュップの町の4km北にあるデヴレント渓谷のラクダ岩。ここは2000万年前は海だったそうです。だんだん陽が傾き、元々褐色の岩が一層赤味を帯びてきてとても綺麗です。
 
 そして本日最後のフォトポイントはパシャバー地区のゼルベの谷です。ここはキノコ岩や煙突のような岩が群立しています。ここで初めてトルコアイスも食べました。



 カッパドキアは織物でも有名な街でトルコ絨毯だけでなく、スカーフ屋さんなども多く、買い物の楽しみもあります。
物価も安く、娘はお土産のカイマクリで、帰りはどうするつもりでしょう。


 最後のお土産屋さんを出ると、真っ赤な夕日が岩山を朱く染めていました。煙突のような岩の中には妖精が住むといわており「妖精の煙突」とも言われます。今はキノコ岩も妖精の煙突も夕日に照らされて紅く燃えいてます。バラ色に波打つ奇岩はじーんと胸を打つ美しさです。これも一瞬の輝きです。
それにしても初めの予報(これから1週間雨です)をこれ程までに変えてしまったパワーはどなたにあったのでしょう!イスラムの神様に感謝ですね。

 明日もカッパドキアの観光です。


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