八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : プチ遠征

Jul 07, 2010

プチ遠征

 毎年恒例になっているプチ遠征。今年は新しくなったお蕎麦屋さんも楽しみです。
昨夜24時頃家を出て、車の中で一眠りして5時頃から活動開始です。来る途中は、結構激しく降っていた雨も上がり、段々晴れてい来る気配です。気温もそれほど低くなく助かります。
早朝の湿原は、しっとりと雨を含んだ空気と緑で草の香りに満ちています。昨年より時期が遅いせいか、初夏の花は終わり、草丈も伸び、風景がいつもと違います。主人と湿原を一回り。今年は鳥撮りさんが少なくて、それにもビックリです。少ないのは目撃情報が少なく、中々目的の赤い鳥が撮れないからで、それを承知で期待せず出てきたものの、少々ガッカリです。
湿原を一周しても一度もあの綺麗な声を聞きません。声ぐらいは早朝に聞けると思ったのに、益々期待薄になってきました。
 主人は鳥待ちに入りましたので、私は1人奥の院参りに出かけました。最近ここはパワースポットと言われて賑わっているようですが、この時間はまだ人がいません。樹齢約400年の杉木立に朝日が差し、大きく葉を広げた矢車草やその白い花、杉の葉の雫がダイヤモンドのように光り始めました。気持ちの引き締まる良い朝です。

 寝不足なので、石段もある急坂はちょっときつかったのですが九頭竜社、奥社が目の前に見えてきました。その後には数百mの崖があり、戸隠山が聳えています。

  戸隠信仰の原態を伝える九頭龍社             奥の院 

1904mの険しい岩山である戸隠山は「天の岩戸」が飛来し、現在の姿になったといわれる       
 九頭龍社と奥の院を丁寧に参拝。勿論赤い鳥さんに出会えるようにお祈りしました。そして暖かな陽を浴びながら持ってきたおにぎりを頬張っていると、主人から電話。「今鳴いたよ。声を追っているから」と。えー今お願いしたばかりなのに・・・そんなことあり?私のいるところと、主人が今いるとところは端と端ですし、私は奥社の天辺ですから間に合うわけもありませんが、一応急いで下ることに。途中でまた電話。「今見つけた。」足が一層速まります。急坂を走り、滑る木道を慎重に早歩きしながら湿原を通り抜け、主人の下にたどり着いたときはすでに40分位たっていたのでしょうか。丁度ペアーがある巣穴を見つけ落ち着いたところで、主人も写真を撮り始めたばかりのようです。撮影しているのは主人と若い人の二人だけ。私はその間に座って双眼鏡で楽しんでいましたが、そうだ一応私のカメラでも撮って置こうと撮り始めました。道よりかなり奥ですが、見通しがよく、今まさに古い穴を見つけ新居としてリフォームをはじめたばかりです。匠の仕事をそっと静かに観ていました。♂と♀が交代で巣穴を広げているようです。でもうすっぽりと入れる大きさで、中でUターンして出てきます。見あきてしまうほど見てしまうなんて贅沢ですね。
2時間ほど一生懸命掘り続けたでしょうか、やがて雄が先にそこを離れ、雌がついていきました。きっと餌場にお昼を食べに行って、戻ってくるだろうと思ったのですが、1時間しても2時間しても戻ってきません。疲れてお昼寝かな?とか色々想像して待ちましたが、とうとうその日はそこには戻らず、夕方どこかへ帰る姿を主人が見たのが最後でした。鳥撮りさんも少なく、静かで良い鳥撮りが、贅沢な鳥撮りができました。
 やがて雷がなり始めたので宿へ引き上げましたが、お部屋に落ち着いた途端激しい雷雨と風。あー良かった!!
今日のアカショウビンとの出逢いは、七夕の日のサプライズです。