八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : カタクリの種の謎

Jun 19, 2011

カタクリの種の謎

 昨日カタクリの鞘が割れ種がはじけて落ち葉堆肥の上に20粒くらい落ちていました。うす茶色の長細い種で大きな部分と小さな部分が繋がった形でした。近くにもはじけた空の鞘があったので、種を探しましたがどこにも種がありません。その他、もう一つはじけていない鞘があります。
種の写真もとらず、中粒の鹿沼土と腐葉土をまぜた土を下に半分に入れ、上半分は小粒の鹿沼土だけ入れて種を播きました。花が咲くまで5年から9年かかるそうですが。
 今日カタクリの種からの育て方を調べていたら、おもしろ事が分かり、もう一つの空の鞘の下に種が見あたらなかった原因が分かりました。茶色の細長い種は大きな部分は種そのもので、小さな部分はエライオソームとよばれ、これが蟻を強く惹きつけるそうです。そういえば落ちていた種の周りにも沢山の蟻がいました。蟻はその匂いに惹きつけられ一生懸命巣に運ぶそうです。やがてエライオソームの匂いがなくなると巣からゴミとして出し、カタクリはそこで発芽するそうです。種のエライオソームは蟻を利用して、カタクリをより遠くで子孫を繁殖させるためのもののようです。
と言うことはもう一つ残った鞘の種を播くためには、蟻に取られない内に種を取らなくてはなりません。それでこれを知ってから今日は何度も何度も鞘が割れていないか見てしまいました。 でも蟻が運んで持っていってもきっとわが家の庭。むしろその方が発芽率が良かったりして。だからムキになって蟻さんと取りっこすることないかな?(笑) でも種を播いた鉢の半分を次の種のために残してあるのです。

    はじけてどこにも種がない鞘             これからはじける鞘
 さてこの勝負はどちらに?こちらから