八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 尾瀬 2日目

Jun 07, 2011

尾瀬 2日目

 健康的に早寝したので何度も目が醒めたものの、トータルでは日常よりたっぷりと休んで快調な朝を迎えました。窓の外では相変わらず岩ツバメが忙しく餌を運び、向こうの枝ではニュウナイスズメの番が新芽を啄んでいます。6時10分前には朝食を摂り、6時40分には東電小屋を出発しました。

 今日は昨日のような青空はなく、薄く雲が広がり、時折太陽が雲を透かして見えるようなお天気です。少し風もあります。でも歩くのには丁度良いくらいで、この時期なのに雨にならないだけでも幸せです。
 今日のコースは東電小屋から見晴十字路(下田代十字路)に向かい、竜宮を通って牛首三叉で昨日の道になり鳩待峠へと戻ります。
と、 分かったように書いていますが、尾瀬の地理もすっかり記憶の底に沈んでいますから、今回はリーダーのKさんの後をついて行くばかり。時折吹く風に帽子がとばされないように気にしつつ(ホルダーは付けてるあのですが)、お花を見たり写真を撮ったりしながら歩きます。でも今回の尾瀬で感じたのは、木道は新しい木の所も多く立派で一段と地面より高くなっています。
景色に見とれたり、カメラに夢中になって、一歩踏み外したら結構危険な高さの所も多いです。年と共にバランス感覚も悪くなり、何かしながら歩くとよろけたりしますので、なるべく両手を開けてしっかりと歩いたほうが安全です。

木道の間は暖かいのか、水芭蕉もリュウキンカもかたまって咲いています。
見晴十字路は山小屋が何軒もありますが、ここは通過。次の竜宮小屋でコーヒータイム。
 竜宮は「竜宮の不思議」に書いてあるように伏流水となっています。ここへ潜ったらイワナやイモリやカエルが竜宮城で接待してくれるでしょうか?私は20数年ぶりの尾瀬ですっかり浦島花子となっています。

           上の竜宮                    下の竜宮
 竜宮の入り口・出口(写真上)を覗いたり、大堀川のビューポイントで写真を撮ったり・・・今日は昨日より速いピッチで歩きましょうという朝の目標はだんだん崩れつつあります。曇り空も段々明るくなりつつありますが、それでも至仏山も燧ケ岳も霞んでいます。それも又良しです。

         大堀川のビューポイント            下の大堀川
             
                    やっぱりここでは記念写真を
  最後の休憩を山の鼻のビジターセンターでとって、これから鳩待峠までの登りです。登りは後だと追いつくのに大変なので、先頭について歩きます。そのお陰か、思っていたよりは大変ではなく、1時間で鳩待峠に到着しました。途中で連絡したタクシーも待っていて、直ぐに戸倉の駐車場へ。ここで登山靴を脱いだらすっきり。タクシーの運転手さんに紹介された温泉と食事ができるところで汗を流し、お昼を済ませました。温泉は早くてまだぬるかったのですが、それでも汗を流せたのでさっぱりしました。八ヶ岳までの車中はおしゃべりに花が咲きましたが、運転手さんはガイドに続き運転で、本当にご苦労様でした。
 尾瀬の歴史は水利権とダム建設計画にたいする自然保護との戦いだったように思います。こんな素晴らしい尾瀬ヶ原がダムとして沈まなくて本当に良かったと思うと共に、原発事故の後にここを訪れ、今後東電の保有、維持管理の問題などが浮上しています。でもどのようなことがあっても、先人達が守り抜いてきた尾瀬の自然をこれからも守って欲しいと願います。