八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 編笠山 登山(山梨百名山 2524m)

May 31, 1998

編笠山 登山(山梨百名山 2524m)

 今日は娘の奈々にとって、小渕沢小学校最後の八ヶ岳、編笠山登山なので私も参加する。一年生の時は途中の押出川まで(低学年はここまで)だったので同行したが、それ以来、親の私は参加をしたことがない。
 この集団登山は1977年より小渕沢小学校の伝統的行事であるらしい。高学年約180名と引率の先生にPTA50数名が参加する。この日は前日からの雨が早朝に上がったものの、観音平に集合した頃よりまた降りだし、雨具を着てしばらく様子を見ていた。先生とPTAが情報を集め協議した結果、天候は回復に向かうとのことなので出発することになる。
 歩き出すと雨は直ぐに上がり、初めの休憩で雨具も脱ぐ。4,5,6年の順に出発するのだが、体力に自信のない私は4年生の後について歩き始める。足もとのクマザサも石も雨に濡れて滑りやすい。何回か休憩をしながら展望台、雲海と過ぎ、単調な針葉樹林帯を登り続けると押出川に到着。一年生の時にここで、あるお父さんの作ってくれたカップラーメンをみんなで美味しく食べたことを思い出す。しかし、今日はここが終着ではない。ここから山頂までががいよいよ急な登りになるのだ。気合いを入れて出発。
 子供達の面白いおしゃべりや、岩陰に咲くイワカガミやコマノツメなどの可憐な花達に、苦しい登りもずいぶんと助けられる。やがてハイマツが現れ、鉄梯子をよじ登ると編み笠のようななだらかな山頂となる。
まずは自分がここまでこれたことに安堵して、荷を降ろして振り返ると、下から列をなして次々赤い帽子の子供達がのぼってくる。奈々は6年なので最後の方である。4年生、5年生と経験しているのでラクラク登ってくると思っていたら、到着したとたん「あー、たいへんんだったー」と。前を歩いていた私はたっぷり休憩があったのだが、後ろに行くにつれ、止まると直ぐに出発という具合で、6年生の今年が一番辛かったらしい。
朝の雨がうそのように晴れ、山頂からは残雪の赤岳や権現、南アルプスと小渕沢の町がパノラマのように見渡せる。広い山頂のいたる所で、思い思い賑やかなお昼となる。
 帰路は青年小屋経由で観音平に戻る。山頂から青年小屋までは大きな岩がごろごろした急斜面の下りで、子供達はその岩をぽんぽんと軽く飛んでいくが、親たちは怖々岩の間を下りてゆく。青年小屋から今来た斜面を振り返ると、大きな岩が雪崩のようにおそってきそうだ。青年小屋の裏には名水「乙女ノ水」がある。ここから押出川に向かい、もと来た道に合流して雲海まで行き、そこで行きとは違う左のコースをとり観音平に戻る。落伍者もなく全員無事到着して、お迎えに来ている父兄に拍手で迎えられる。

    
     大きな岩の間を降りてくる。            やっと岩場を下って青年小屋の前で  

コースタイム  観音平──20分── 展望台───30分─── 雲海────
40分───押出川───2時間───編笠山山頂────15分───
青年小屋───1時間───押出川────40分───観音平

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