八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : ボランティア

May 13, 2009

ボランティア

 久しぶりのボランティア。知人が入院しているため、冬から春への庭を、3階の病室から眺めることが多かったのですが、段々緑が増え、赤や黄色の花が咲き始め、先に見える山の景色と共に、どれほど患者さんの気持ちを癒したことでしょう。
今日もポピーやマーガレットが風に揺れ、アヤメやジャーマンアイリスは 凛として緑の中に佇み、 ラベンダーや、レディースマントルは開花に向けて太陽からのエネルギーを身体いっぱいに蓄えているようです。そんな中で、みんなせっせせっせと草取りやメンテナンスに励んでします。
 ここへ来る前に近くのアスパラ畑から「採れましたよ」との連絡があり、山のようなアスパラを分けて貰いました。その中の太めのものと、サラダオイルを持ってきたので、私はみんなの作業の終わるころを見計らって丸ごと天ぷらを揚げ始めました。カリッと揚がったアスパラの天ぷらにお塩を振って、作業を終えた人から順番に揚げたてを食べて貰いました。
この「丸ごと長い」のを手に持ってかぶりつくというのがとっても受けて、縁日の屋台で美味しいもの買ってもらったときのような笑顔が広がりました。その後は皆さんの 持ち寄りの食べきれないほどのおにぎりやお総菜をいただきました。

 ランチを終えて病室に行くと、大切な人は84才の人生に幕を下ろし、安らかな永遠の眠りについたところでした。まるでこの日と決めていたように。暖かくなったら車いすを押してこの庭を一緒にお散歩できたらと思っていましたが、暖かくなったころは体力がなくなって、一緒に歩けなかったのが残念でした。でも今日は病院の庭に咲く紫や白いお花を胸に抱いて、懐かしい我が家へと帰って行きました。合掌