八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 緩和ケアの集まり

Oct 17, 2009

緩和ケアの集まり

 今年も諏訪中央病院の緩和ケアで家族を看取った家族に招待状が届きました。昨年から始まって2回目です。
今年の席はなんと皆さん看取って5年ほどたったご家族ばかり。時期はずれているものの、同じ年に同じ病棟で過ごしたと言うことが一層親近感を深めました。
それにしても、普通なら決して良い思い出ではないはずの、家族を看取った思い出のある病院にこうして集まってくるって不思議です。先生や看護師さんや、緩和ケアボランティアの方々に温かく迎えられ、指定された席で、まったく知らないご家族と同席するのですが、まるで同窓会のようです。先生や看護師さん、ボランティアの方は時々席を替わり、当時を懐かしく語り合います。ここで良い時間を過ごせたから、そして良い思い出が出来たから、こうして集まってこられるのでしょう。
 今日は私が落ち込んでいるときに、肩を抱いて話を聞いてくださったO看護師さんと久しぶりお会いでき、そのときの対応がとても嬉しかった事を思い出して涙が出てしまいました。その看護師さんは、母を思い出すと、 国界 のラーメンを思い出すそうで、今ではよくご主人と国界に行くそうです。
それは母が「国界のラーメンが食べたい」と言いだし、多少伸びても匂いだけでもと思い、国界のご主人に頼んだところ、丼もこのままの方が良いからと時間外に作って、持たせてくれたチャーシュー麺でした。それを母が美味しそうに食べているときに、丁度平方先生とO看護師さんが入っていらしたのです。平方先生はそれを見た途端「国界」とわかり「美味しいんだよねー、ここのチャーシューメン」とおっしゃり、きっと看護師さんは病室に漂う良い匂いとこの言葉に誘われたのでしょう。感謝の国界のご主人に、一組お客様を紹介できたこと・・・ほんの、ほんの少しお礼が出来たでしょうか。
 昨年は海外にいらしていて出席されなかった鎌田先生も今年は参加され、帰りがけに少しお話しできました。途中ではギターの演奏があり、最後は看護学校の生徒さんの綺麗な声と手話を交えた合唱で終わりました。
 長い時間だったのに、あっという間に過ぎ、庭に出ると秋の庭が雨に濡れていました。

昨年は枝が折れそうにたわわに実っていたナツメも、今年は不作のようです。やはり疲れてしまたのですね。帰りに農協のスーパーでナツメを買い、これからコトコト煮ます。

ナツメの煮方をもう一度のせます。美味しいのぜひナツメが手に入ったらお試しください。