八ヶ岳 「ペンションあるびおん」の日々 : 小さな夏休み 妻籠宿をそぞろ歩く

Aug 27, 2008

小さな夏休み 妻籠宿をそぞろ歩く

 朝食の後、荷物を置いて妻籠宿を歩きます。昨日見た夕暮れの景色とは違って、明るい日差しの中、軒先のお花や緑が輝いています。まだ時間も早いためか人でもなく、それでもほとんどのお店が店開きしています。さすがです。軒先に大きなヘチマやヒョウタンがなっているお店や、アサガオやサンパラソルが絡まって咲いている家、格子戸や壁に綺麗に盛った生花ををかけている家など、古い家並みを引き立て、道行く人を楽しませてくれます。 街道を彩る花のアルバムへ
 江戸と京を結ぶ中山道は、山深い木曽路を通ることから木曽街道とも言われ、東海道の川の氾濫を心配して女性がよく利用した道だそうです。でもこんなに峠が多くて、いくら籠に乗っていたとしても、どんなにか過酷な旅だったでしょうか。脇本陣に籠がありましたが、本当に小さな籠で、この中に何時間も座って、何日も揺られるなんて、想像しただけで気が遠くなります。
 妻籠本陣に入ってみます。本陣には島崎氏が任命され、明治に至まで本陣、庄屋を勤めたこの家は島崎藤村の母の生家で、次兄広助が養子に来て最後の当主でもありました。小説『夜明け前』の青山寿平治(与次右衛門重佶)の家でもあります。明治に入って取り壊されてしまった本陣を、町並み保存に伴い、島崎家の絵図を元に復元されたそうです。広さと言い、建物と言い、この山奥の本陣としては立派な物です。家人は普段下段の間だけで生活し、写真の上段の間は偉い客人だけが。妻籠宿本陣のアルバムへ
 だんだん人出も増えてきて、少し賑わってくる。こんな町並みはせめてこの位の人出の時に歩きた いもの。あちらこちらのお店を覗くのも楽しい。こちら漆器も多いけれど、木曽檜の桶やまな板など無垢の木の製品も多く、店内には檜の良い香り。山に囲まれふんだんに木があるにもかかわらず、木曽檜を大事にした天領(幕府の直轄地)にあったため、、「檜一本、首一つ」と言われたほど厳しく、庶民には近くてほど遠い木だったにちがいない。特に大事にされた木曽の五木「ひのき」「あすなろ」「ねずこ」「さわら」「こうやまき」 が鉢植えで置いてある。悠仁さまのお印がこの高野槇なのかと見る。私は檜の押し寿司器を買ってみた。段々手に袋が増えてくる。写真は枡形(敵の侵入を防ぐために道を直角に曲げてある)に続く道。妻籠宿 町並みのアルバムへ

脇本陣の紹介はまた明日